「果しなき流れの果に」感想
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- 作者: 小松左京
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 1997/12/01
- メディア: 文庫
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1965年作。『日本沈没』(1973年)よりも前の作品。
最初は殺人事件が起こり、ミステリーのような様相も、そこから壮大なSFへと大展開していきます。
第四章「審判者」・第五章「選別」あたりの思索が面白く、色々と考えさせられました。
あと、『涼宮ハルヒの憂鬱』は、本作の影響を受けているような気もする(SFをあまり読んでいないので適当です)。
【有栖が語るミステリ100】読了37作目
「六枚のとんかつ」感想
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- 作者: 蘇部健一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/01/16
- メディア: 文庫
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1997年作。文庫化にあたり、大幅加筆とのこと。伝説のメフィスト賞受賞作。
読者の罵声・怒号を浴びながらも版を重ねていった、それが六とん。
読書家あるあるマンガ『バーナード嬢曰く。』2巻#27。カーの話題を振られたミステリマニアの長谷川さんが、つい本書を遠藤くんに紹介してしまい、読んじゃダメと必死に説得をする、それが六とん。
一気読みしてしまったのだから、面白いかどうかと言えば、バカ面白い。でも、絶対に人にはオススメできない。それが六とん。
そう言われると、なぜだか読みたくなる、それが六とん。
(表題作は良作ですし、主人公と早乙女のコンビは楽しかったです)
「初恋」感想
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- 作者: トゥルゲーネフ,沼野恭子
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2006/09/07
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思えば結構ドロドロした話なのに、甘く切ないと感じられるところが、本作の魅力でしょうか。それだけ、心理描写や自然描写が鮮やかなのです。
訳注なしで、流れるように読める訳文も素晴らしい。
関係ないけど、もし江戸川乱歩がこの小説を翻案したら……と、いらん空想をしてしまった。
【『“文学少女”と恋する挿話集 1』モチーフ】
「言葉の力を贈りたい」感想
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- 作者: ねじめ正一
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2002/08/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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2002年刊。
NHK「人間講座」テキストの加筆、NHK「未来潮流」での対談、その他文庫本解説等を収録したもの。
現代の詩人・詩について、紹介・解説されています。椎名林檎や中島みゆき、甲本ヒロトなど、歌詞も取り上げられている。
エッセイのような文章で書かれているので、詩に疎い自分でも面白く読めました。印象に残ったのは、谷川俊太郎と石垣りんのお二方ですね。
【光村図書 中学校教科書 国語 1年 紹介図書 平成28年度】
「生きもののおきて」感想
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- 作者: 岩合光昭
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1999/11
- メディア: 単行本
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1999年刊。非ネコ本。1982年から84年にかけて、アフリカに長期滞在した著者による、文章メイン(写真60点)の本です。
サバンナの野生動物に対して、学術研究的な視点を廃している(反発している感も強くある)のが特徴。人間的な解釈をしてはいけない、と何度も説かれています。
ヌーの群れがいっせいに子どもを産むことについて、「ハイエナが食べ尽くせないほど産む」というくだりが、いちばん印象に残りました。
【光村図書 中学校教科書 国語 1年 紹介図書 平成28年度】
「おおかみと七ひきのこやぎ」感想
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- 作者: グリム,フェリクス・ホフマン,せたていじ
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1967/04/01
- メディア: 大型本
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1967年刊(原著1957年刊)。
残酷さもあいまって、子供の時に一度読んだら忘れられないグリム童話。ストーリー構成も見事で、これは立派なホラー短編と言ってもよいような。
フェリクス・ホフマンの絵が素晴らしく、特に、母ヤギによるオオカミの開腹シーンのインパクトたるや。
翻訳はおなじみ、瀬田貞二さんです。
「万葉集 ビギナーズ・クラシックス」感想
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万葉集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)
- 作者: 角川書店
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2001/11/22
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たまたま読もうと思っていたタイミングと「令和」への改元が一致して、味のいい読書となりました。
後半に収録されているものほど、面白く読めた感じがします。
浦島伝説が万葉集に載っていることを初めて知りました。政変や遣唐使、防人など、歴史をうかがえる歌も興味深い。
口絵と解説で気付きましたが、平仮名が発明される前で、原文は万葉仮名、つまり全部漢字だったんですね。なんか変体仮名とごっちゃに記憶していて、勉強になりました。
【『“文学少女”と恋する挿話集 1』モチーフ】