「秋期限定栗きんとん事件」感想

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秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)

秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)

2009年作。約10年ぶりの再読。

事件の結末を迎えると、まるで二人のためにあったような事件ですね。探偵が介在していなければ、被害者(殺人ではないけれど)も変わっていたかもしれない。その辺も含めて、作品全体のビターな雰囲気がたまりません。

今回は甘さ控えめだったかな。いや、最後は甘い、のか?

それにしても、小山内さん、怖い、怖すぎる。ほぼホラー小説(違う)。

以前に何かのインタビュー記事で、編集者から悪女物に挑戦して欲しいと言われている――というようなことを著者が語っていたのを思い出して、すでにこの時点で書いてるじゃん!とツッコミたくなりました笑。

次作の『巴里マカロンの謎』は「冬期限定」では無いようなので、古典部シリーズと合わせて続きが期待されます。ラノベから一般へ移行してもシリーズを続けてくれているのは嬉しい。

【このミステリーがすごい!】2010年版 10位