「読書について 他二篇」感想

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読書について 他二篇 (岩波文庫)

読書について 他二篇 (岩波文庫)

原著1851年刊。哲学には疎く、名前だけは聞いたことのあるショウペンハウエル。哲学の知識がないと読めないのかと思ったら、思いのほか明瞭明快。

多読によって自分自身で考えなくなるようになる弊害を強く語っていて、これは現代に置き換えると、読書に限らない「(ネット上を含めた)情報」一般に言えることでしょうか。ネット上に知識を外在できるので、本当は思索に専心できるはずなのだけど。

最初は天才ぶった(いや天才なのだろうけど)書きぶりに辟易したものの、余りにも辛辣に断定調でぶった斬っていくので、途中から逆に面白くなりました。

米澤穂信古典部 千反田えるの本棚30冊】読了14作目