「クマのあたりまえ」感想

読書メーターhttps://elk.bookmeter.com/users/667041

2011年刊。

本来は苦手なタイプの作品だけど、心温まる優しいストーリーのなかで、ちょっとした切なさや苦しさが描かれているのが良い。動物たちの姿を借り、淡々とした幻想味のある筆致が好きですね。良作。

金原瑞人 ふしぎ文学マスターが薦める100冊 https://goo.gl/6TMs7H 】読了49作目

「モモ」感想

読書メーターhttps://elk.bookmeter.com/users/667041

1973年作。超有名作を今さらながら初読み。

ちょっと寓意が強く、好みとは少しずれる感じ。ファンタジー(幻想)小説としては、面白く読めました。

マイスター・ホラのシーンや、時間を花に例えるくだりなど、時間のファンタジー的な描写は好きですね。

後半の展開はスリリング。灰色の男たちの滑稽な描写もあって、エンターテインメント性があるのが楽しい。

米澤穂信古典部 千反田えるの本棚30冊】読了9作目
荒俣宏 新編 別世界通信 180冊+5】読了6作目
【光村図書 中学校教科書 国語 1年 紹介図書 平成28年度】

「ブラッカムの爆撃機」感想

読書メーターhttps://elk.bookmeter.com/users/667041

ブラッカムの爆撃機―チャス・マッギルの幽霊/ぼくを作ったもの

ブラッカムの爆撃機―チャス・マッギルの幽霊/ぼくを作ったもの

ウェストールの中短編3作に加え、宮崎駿による解説漫画(全編カラー)を付した作品集。編集はスタジオジブリ

児童文学という括りながら、表題作は爆撃機(第二次大戦)乗りが主人公。子供は全く出てこず、内容や翻訳も一般小説と変わりません。

リアルさを感じられる緻密な描写と幻想的・ホラー的な手法が合わさって、戦争における人々の苦しみの感情が浮かび上がってきます。

3編とも丁寧に感情が描写されていて、読みごたえがある一冊。

金原瑞人 ふしぎ文学マスターが薦める100冊 https://goo.gl/6TMs7H 】読了46作目

「かかし」感想

読書メーターhttps://elk.bookmeter.com/users/667041

かかし

かかし

1981年作。

13歳の少年が主人公。少年特有の孤独感や、それから生じる暴力性などを描いた、カーネギー賞の児童文学(ホラー)。

亡き父への想い。母への憎悪と愛情。継父への嫌悪。幼く無邪気な妹に対するやっかみにも似た拒絶。様々な負の感情によって少年に「悪魔」が降り、それは「かかし」の姿を借りて自らへと迫ってくる。

全体的に重たいストーリー展開で、対象は小学校高学年からとされているものの、心理描写はやや難解。児童文学でよく見られる成長物語というよりは、少年特有の心理そのものの描写に集中している感じです。

ちょっと自分のツボにはハマらなかったけれど、少年が抱く絶望感や悲しみに、切なくなる一作。

金原瑞人 ふしぎ文学マスターが薦める100冊 https://goo.gl/6TMs7H 】読了45作目

「バッテリー II」感想

読書メーターhttps://elk.bookmeter.com/users/667041

バッテリー (2) (角川文庫)

バッテリー (2) (角川文庫)

1998年作の第2巻。

2巻になり、よりキャラクター性がはっきりしてきて、面白い。

あとがきで著者が作意をはっきりと書いている通り、ストーリー描写は分かりやすく、それだけに登場人物のむき出しな感情が読者に伝わってきます。

大人社会への痛烈な批判・疑義ともなっており、児童書という枠を超えて、大人の胸に強く響いてくる。むしろ、大人に向けて書いているという印象さえも受けるほどです。

読んでいて苦しくなってくるようなシーンも多く、これからの展開が気になりますね。

「殺意」感想

読書メーターhttps://elk.bookmeter.com/users/667041

殺意 (創元推理文庫 (124‐1))

殺意 (創元推理文庫 (124‐1))

再読。『毒入りチョコレート事件』で有名なアントニイ・バークリーの別名義による、1931年作の倒叙物。初読時は、序盤の展開に退屈したり、思いもよらない結末に唖然として、何とも言えない読後感でした。それでも、いくつかのシーンや結末を覚えていたので、インパクトがあったのだと思います。

今回の再読でも、やや冗長に感じられて、読むのに時間がかかりましたが、バークリー名義の本をすでに5冊読んでいたこともあって、この著者らしい意欲にあふれた作だと思えるようになりました。

主人公が抱く劣等感の描き方が、結末とともに皮肉がきいています。そこにバークリーらしさが表れていて好きですね。

【有栖が語るミステリ100】読了30作目
長門有希の100冊】読了10作目

「金雀枝荘の殺人」感想

読書メーターhttps://elk.bookmeter.com/users/667041

1993年作の本格ミステリ

綾辻行人有栖川有栖セレクトによる講談社ノベルス復刊(2007年)の作でもあります。

というわけで、新本格ファン好みの要素が満載。クローズド、密室、見立て、血縁、招かれざる客……。

ちょっと物足りない感じはするものの、霊感のある人物がいるなど、幻想・ホラー要素も楽しい。他の作品も読んでみたくなりました。

本格ミステリ・クロニクル 300】読了38作目 1993年作