「樹液をめぐる昆虫たち」感想

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樹液をめぐる昆虫たち (わたしの昆虫記)

樹液をめぐる昆虫たち (わたしの昆虫記)

2005年刊。樹液が出る仕組みについてはよく分かっていなかったところ、2000年になってボクトウガ(蛾)の幼虫が関係しているらしいことが発見されたとのこと。意外と最近なんですね。

人間が作り出した里山が生態系の豊かさを産み、里山を放置することによって生態系が失われていく。人間がいなくなることによって自然が失われるというわけで、自然とはなんぞや、と考えさせられます。

【光村図書 小学校教科書 国語 6年 紹介図書 平成27年度】

「ゲド戦記 I 影との戦い」感想

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影との戦い―ゲド戦記 1

影との戦い―ゲド戦記 1

原著1968年作。

自分にとってファンタジーと言えば、子供の頃に熱中して読んだ『ドラゴンランス戦記』(原著1984年作)。

なので、このダークでハイ・ファンタジーな雰囲気がたまりません。ドラゴンランスの魔法使い・レイストリンとゲドが被って見えます。

老魔法使いと弟子、まぼろしの森、塔での修練、ドラゴン、「光と闇」の概念、「均衡」というキーワード。ファンタジーの原点的な作であることが、よく分かる。

ゲドは内省的で苦しみ続け、話は重たく派手さはありませんが、じっくりと少年の成長を味わえる名作です。

【光村図書 中学校教科書 国語 1年 紹介図書 平成28年度】

「アニメージュ 1996年5月号」感想

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(※特別対談 綾辻行人VS小野不由美 エヴァの衝撃 のみ読了)

テレビアニメ『エヴァンゲリオン』最終回放映前の夫妻対談。

小野さんがアスカをあまり好きじゃないと言っていて、自分も当時はアスカが嫌いだったことを思い出しました。映画を経て、そして10年以上経ったころに、何回目かの再鑑賞で一番好きなキャラがアスカになったんですけどね。テレビアニメ放映当時は、やっぱりレイが好きだったなあ。

最終回放映直前にて、推理小説だったら意外な犯人としてペンペンが最終使徒(笑)――と綾辻さん。意外な犯人どころか、トンデモない最終回だったわけですが(笑)。

「星降り山荘の殺人」感想

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星降り山荘の殺人 (講談社文庫)

星降り山荘の殺人 (講談社文庫)

1996年作。

いやあ、見事に騙されました。本格ミステリで作者の罠にはまると、読者としては「快・不快」のどちらかになるわけですが、これは「快」!。あー、そっかー、なるほどなー、やられたーという快。

文庫の裏表紙あらすじに「あくまでもフェアに」とあるように、フェアなんですよね。初めて読むミステリが本書だったら、なんのこっちゃかもしれないけど、本格ミステリのコード(お約束)を了解している読者なら、苦笑いしながらも楽しめるのではなかろうか。笑いながら怒るか、怒りながら笑うか。解説の西澤保彦さんが、ちょっとテンション高めになっているように、ミステリ読者の感情を揺さぶります。ぐへへ。

本格ミステリ・クロニクル 300】読了41作目 1996年作
本格ミステリ・ベスト10】1997年版 3位

「小川未明童話集」感想

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小川未明童話集 (新潮文庫)

小川未明童話集 (新潮文庫)

1951年新潮文庫刊の改版。「赤いろうそくと人魚」(1921年作)他24編を収録。

以前に酒井駒子さんの絵本でも読んだ「赤いろうそくと人魚」が、やはり傑作。「牛女」や「港に着いた黒んぼ」(ドッペルゲンガー譚!でもある)など、多くの短編が印象に残りました。

寓意はともかく、抒情にあふれた幻想味・ファンタジー色の強い作品が多いのも自分好み。死が関わってくる話も多い。童話集でもあり、幻想小説集でもあります。情景が鮮やかに浮かび上がってくる文章も味わい深い。

米澤穂信古典部 千反田えるの本棚30冊】読了10作目
【『“文学少女”と恋する挿話集 1』モチーフ】

「蝶々はなぜ菜の葉に止まるのか」感想

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蝶々はなぜ菜の葉に止まるのか (角川ソフィア文庫)

蝶々はなぜ菜の葉に止まるのか (角川ソフィア文庫)

2006年刊の2012年文庫化。

植物に関する様々な知識が、コラム・エッセイ風に紹介されています。サイエンスな話に留まらず、文化や歴史にも多く触れられているので、気軽に読み進められる。話が色々と飛ぶので散漫かもしれませんが、自分にとってはこのような本のほうが面白いですね。

専門家が書いている雑学本なので、きちんと学術的な話もあるのが良いところです。

【光村図書 中学校教科書 国語 1年 紹介図書 平成28年度】

「新版 ブラウン神父の童心」感想

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ブラウン神父の童心【新版】 (創元推理文庫)

ブラウン神父の童心【新版】 (創元推理文庫)

原著1911年刊。本文庫は1982年初版の改版で、新訳ではありません。

改行が少なく文字がびっしりで、一文も長くまどろっこしい。最初は読むのに難儀するも、読み慣れてくると病みつきになってくるような文章です。ゆっくりと噛みしめて味わうべし。

大胆なトリック・奇抜な発想で、数多くの本格ミステリ作家やファンが名作として挙げるのも納得の短編集です。重厚感がある一方で、キャラクター小説としても読めるような楽しさもあります。

綾辻行人有栖川有栖のミステリ・ジョッキー 3』にも収録の「秘密の庭」にまたもや驚かされ、「折れた剣」のストーリー展開に引き込まれる。「見えない男」の心理トリックももちろん、新興宗教が絡んだ「アポロの眼」も好きかなあ。どの短編も必読の大傑作です。

【有栖が語るミステリ100】読了35作目
【新版 東西ミステリーベスト100 海外編】読了19作目 8位
【旧版 東西ミステリーベスト100 海外編】読了20作目 24位
【本格力 本棚探偵のミステリ・ブックガイド】読了17作目
長門有希の100冊】読了12作目