「謎々 将棋・囲碁」感想

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謎々 将棋 囲碁

謎々 将棋 囲碁

2018年刊。初出2015~17年。将棋・囲碁を題材にしたアンソロジー

葉真中顕『三角文書』が秀逸。葉真中さんは根っからの将棋好きだけあって、将棋ファンからすると細かいネタで笑えます。加藤一二三九段は、よくインタビューで棋譜を楽譜になぞらえているので、おそらくその辺りがモチーフかな。

新井素子『碁盤事件』も、新井さん独特の文体もあいまって面白かった。ほんと、クセになる読み心地。千澤のり子『黒いすずらん』は、ダークなミステリータッチの作で、なかなか。瀬名秀明『負ける』は、実際の電王戦(将棋)で起きた出来事がベースになっているので、観る将棋ファンとして考えさせられる作でした。