「クドリャフカの順番」感想

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クドリャフカの順番 (角川文庫)

クドリャフカの順番 (角川文庫)

古典部シリーズの第3作を再読。

古典部メンバーそれぞれの一人称で次々と語られていくので、4人のキャラクターも楽しめます。各々、一癖があって鬱屈としたところもあり、このモヤモヤとして何とも言えないホロ苦い感覚、やっぱり好きですね。

最終章の章題「そして打ち上げへ」は、シリーズ前作『愚者のエンドロール』の第七章(実質的な最終章)「打ち上げには行かない」と対になっています。そして、クドリャフカとも掛けているのでしょうか(ちょっと切ない)。

クリスティの有名作をベースにした趣向も作り込まれていて、著者のミステリー愛を感じられる一作です。