「明智小五郎事件簿 III「蜘蛛男」」感想
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- 作者: 江戸川乱歩
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2016/07/20
- メディア: 文庫
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いかにも乱歩!という感じのパノラマな本作。嗚呼、やっぱり乱歩は面白いなあ。好きだなあ。
帯の惹句は「物凄く不気味で、怖気るほど残虐!!」。でも、気持ち悪くなるような描写ではなく、どこか滑稽さも感じられるエンターテインメントな作品です。
ミステリ的な仕掛けはそれほどだけども、語り口の上手さでどんどん読めてしまう。約90年も前の作品とは思えない読みやすさ。
巻末の年代記では当時の時代背景が的確に解説されていますし、万城目学さんの解説も面白く、満足の一冊でした。