「明智小五郎事件簿 II」感想
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- 作者: 江戸川乱歩
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2016/06/23
- メディア: 文庫
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「一寸法師」いかにも乱歩というエログロ混じりの趣向にあふれた一編。結末も含めて悪趣味に過ぎる嫌いはあれど、ぐいぐいと読ませる。大正~昭和の都市描写も興味深い。
「何者」犯行現場の見取り図あり。そして足跡の謎。あっと言わせる犯人に結末。まさに王道の本格推理。巻末解説(法月綸太郎)によれば、当時の読者には不評だったというのも、探偵小説の歴史として面白い。
いずれも二転三転するストーリー運びが巧みで、作風は正反対ながらミステリーの醍醐味を楽しめる二編でした。
時代背景も説明されている巻末の年代記も読み応えがあって、次の巻も楽しみです。