「壜の中の手記」感想

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壜の中の手記   晶文社ミステリ

壜の中の手記 晶文社ミステリ

本書は「このミステリーがすごい! 2003年版」で第6位。

文庫版との差分「カームジンと『ハムレット』の台本」「刺繍針」を読みました。

「刺繍針」は密室ミステリー。密室状況に加えて、刺繍針が頭蓋骨を貫通して脳に刺さっていた――という不可解死。真相を突き止めた警察官の立場からの語りに悲哀があって好いです。短い話(12頁)なのに文庫版で省いたのはもったいない。

「カームジン~」は犯罪をたくらむ詐欺師が主人公。ユーモアの効いた一編。カームジン物は一冊にまとめられた本が出ているので、そちらで通して読んだ方が良さそうです。