「花のにおう町」感想
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- 作者: 安房直子,味戸ケイコ
- 出版社/メーカー: 岩崎書店
- 発売日: 1983/08/15
- メディア: 単行本
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1983年刊。短編六編を収録。
どれもが幻想的・叙情的で、美しくもあり悲しくもある物語。
巻頭作の『小鳥とばら』が特に好き。生垣に囲まれた庭。少女と不思議な少年。「小鳥とばら」のパイ。生と死と成長。ホラー風味もあり、見事な幻想小説です。
『花のにおう町』も、花の精というメルヘン的な世界に、恐怖がそこはかとなく漂っているのが好い。
『ききょうの娘』は創作昔話風で、本書の中では少し異色。教訓話になりそうなところ、優しさを感じられる結末でした。
味戸ケイコさんのイラストも幻想味があって素晴らしく、自分好み。あと、初出一覧に雑誌『詩とメルヘン』の名前があって、なつかしさを感じたり。良作。
【光村図書 小学校教科書 国語 4年 紹介図書 平成27年度】