「光村図書 小学校教科書 国語 4年下」感想

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国語 4下 [平成27年度採用]

国語 4下 [平成27年度採用]

「ごんぎつね」は民話調だからいいけど、現代の小説だったら作為の過ぎるイヤミス的な物語だなあ。時代によって受け止め方が変わりそう。「物語の感じ方は、十人十色である」と記述されているのは良いと思います。

椎名誠さんの書き下ろし小説「プラタナスの木」が掲載。安房直子さん「初雪のふる日」は、白うさぎたちに異世界(死?)へと連れて行かれそうになる女の子の話で、少し怖い幻想譚――これは大好き。こういう幻想的な小説が教科書に載っているのは嬉しいですね。でも、教材としては扱いが難しそう。

ニュースでも目にしたウナギの生態を追う科学読み物が面白い。もっと長文でも良かった。

いわゆる漢字の表外読みについて「知っている言葉と、漢字の意味を結びつけることで、まちがって読んだり書いたりしてしまうことがあります。例に挙げた読み方(※家→うち、止める→やめる)は、学校では習わない読み方です。付録(※巻末の漢字表)を使って、音訓をたしかめましょう」と記述があるけれど、まあ教科書的には仕方ないのかな。でも間違いと言われるとなあ。辞書には載っているし、スマホでも変換できるし、ちょっと混乱しそう。そもそも常用漢字表自体に「漢字使用の目安」と書いてあるので、「学校では習わない読み方をすることもあります」ぐらいの記述で良かったのでは。

【光村図書 小学校教科書 国語 4年下 平成27~30年度採用】