「猫が見ていた」感想

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猫が見ていた (文春文庫)

猫が見ていた (文春文庫)

  • 作者: 湊かなえ,有栖川有栖,柚月裕子,北村薫,井上荒野,東山彰良,加納朋子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2017/07/06
  • メディア: 文庫
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猫小説アンソロジー。

初読の湊かなえさんは実録(エッセイ)風。猫の行動の細かな描写で読ませる。

加納朋子さんがやっぱり好き。ちょっとイタいところもある二十代半ばの男性が主人公で、特有のアレな感覚が描けている。著者の感性がすばらしい。三十代半ばの女性が主人公の井上荒野さんの作品とは裏返しみたいになっていて、こうやって楽しめるのはアンソロジーのいいところ。

澤田瞳子さんによる巻末の「オールタイム猫小説傑作選」では、日本の作品が12冊紹介されている。既読はなかったけど、読むつもりの本が2作入っていた(耳猫風信社、猫を抱いて象と泳ぐ)。

あと、有栖川有栖さんの火村英生シリーズを本書で初読み。そろそろシリーズを読み始めないと!