「日本の憑きもの」感想
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- 作者: 吉田禎吾
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1999/10/01
- メディア: 新書
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決して整理されている記述とは言えないが、海外の妖術も含めて多くの事例が挙げられているので、興味深く読み進めることができる。
憑きもの筋の形成は江戸中期と考えられていて、貨幣経済の発展(つまり貧富の格差)と共にあったという。嫉妬や羨みが要因の一つ。陰陽師の時代からあると勝手に思い込んでいたので、時代の新しさに驚いた。
差別の問題もはらみ、嫉妬や羨みが表出しやすい現代のネット社会も考えると、色々と思うところのある一冊だった。