「せなかをとんとん」感想

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せなかをとんとん (えほんはともだち)

せなかをとんとん (えほんはともだち)

耳が聞こえずに口が不自由な父親と、その息子である男の子の物語。男の子は、他の人との会話の手話通訳もします。

本作では分かりやすい悪役として「おばさん」が出てきます。さすがに、ここまでの態度はひどいと思いますが、道を尋ねた相手が手話で返してきたら、つい「失礼しました」って反射的に言ってしまいそうです。とまどわずにいることは、自分にはできないかもしれない。逆に道を尋ねられる立場だったら、なんとか対応しようとするだろうけれども。理屈では分かっていても、とっさにその場で対処できる自信はない。色々と考えさせられます。

男の子の揺れる心情は、よく丁寧に描かれています。

【光村図書 小学校教科書 国語 2年 紹介図書 平成27年度】