「六番目の小夜子」感想

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六番目の小夜子 (新潮文庫)

六番目の小夜子 (新潮文庫)

再読。ああ、やっぱり大好きだあ。学園ホラーの魅力がぎっしりと詰まった傑作。

個人と集団、大人と子供。「緩やかな」支配と因習の中で、狂気や恐怖に満ちた惨劇が続くわけでもない。でも、怖い。

生徒は自分の意志で行動しているつもりでも、誰かによって刷り込まれているのかもしれない。まだ教育される立場である、この年代特有の不安定さがじわじわと怖さを生み出していく。

本書の解釈については岡田幸四郎氏(某作家の別名義らしい)の解説が素晴らしく、腑に落ちるものでした。

【きっかけ:再読。単行本にて綾辻行人解説】