「うぶめ (京極夏彦の妖怪えほん)」感想

うぶめ (京極夏彦の妖怪えほん)

うぶめ (京極夏彦の妖怪えほん)

京極夏彦作による絵本。京極さんは絵も描ける作家ですが、絵は別の人が描いています。

その絵が自分の好みでは全くなくて、残念でした。こればっかりは相性なので仕方ない。

とても悲しく切ない話なんですが、最後にちょっとした救い?があるんです。でもね、絵がそこを拾っていない。いや表現しているかもしれないのだけど、自分には合わない絵なので入ってこない。う~ん、残念。これ、最後は「憑き物落とし」になってるはずなんですよ。作中の「ぼく」は上を向いて欲しかった。

絵本といっても子供向けじゃないよなー。中学生……いや、小学5年生ぐらいかなーと思って、出版社のサイトを確かめてみたら(http://www.iwasakishoten.co.jp/book/b192269.html)「対象年齢:小学校高学年」とありました。妥当なところでしょうか。

ところで「うぶめ」と言えば、当然「姑獲鳥の夏」を思い出します。初めて読んだ時の衝撃と言ったら! そして次の「魍魎の匣」! 当時リアルタイムで読んでいたので凄かったです。ノベルスのカバー袖に次作タイトルが書かれていて、そのタイトルだけでわくわくしてました。

京極夏彦もまた「姑獲鳥の夏」から順に読んでいきたい。たしか「絡新婦の理」までは読んでたはず。