「暗闇の囁き」感想
- 作者: 綾辻行人
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/06/12
- メディア: 文庫
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解説によれば「囁きシリーズ」は「記憶」が主題らしい。
「記憶」と言えば……
屍蠟(しろう)というキーワードをなぜか「水車館の殺人」で目にしたと記憶していて、この前「水車館の殺人」を再読した時に出てこず、いったい自分の記憶はなんだったんだろうと思っていたら、この作に出てくるのでした。
最後の場面に入った時、ふと自分の頭に「屍蠟」というワードが浮かび、「あ、もしかして、これが……」と記憶が甦ってくる様は、まさに本書の主人公の記憶が呼び覚まされる様と重なって、人間の記憶のいい加減さ・すり替えを実感しつつに読み終えました。
ああ、やっぱり「囁きシリーズ」好きだなあ。