「小さな吹雪の国の冒険 (英国短篇小説の愉しみ 2)」感想
- 作者: 西崎憲
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1999/02
- メディア: 単行本
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- 「小さな吹雪の国の冒険」F・アンスティー
- 「パール・ボタンはどんなふうにさらわれたか」キャサリン・マンスフィールド
- 「怒りの歩道―悪夢」G・K・チェスタトン
- 「アセム―東方の物語」O・ゴールドスミス
- 「ピム氏と聖なるパン」T・F・ポウイス
- 「決して」H・E・ベイツ
- 「神の眼」ロレンス・ハウスマン
- 「悪魔法王」R・ガーネット
- 「輝く顔の人」ジョーゼフ・ダウスン
- 「皇子の見た幻」ジョーゼフ・アディスン
- 「羊飼いとその恋人」エリザベス・グージ
- 「プロメテウスを発見せること」マックス・ビアボーム
- 「聖エウダエモンとオレンジの樹」ヴァーノン・リー
「ファンタジーの薫りを楽しんでください」と紹介文にあるものの、宗教的な話が多かったです。私自身の宗教的素養の無さのせいで、その類の話は楽しみづらかったですね。
印象に残ったのは、マンスフィールドの「パール・ボタンはどんなふうにさらわれたか」。以前に読んだ「少女」という短編もそうだったけど、少女視点の心理描写が素晴らしい。
チェスタトンの「怒りの歩道」は、いかにもなショートショート。なんか星新一を思い出した。
「羊飼いとその恋人」も良かった。人の幸せはそれぞれだ。