「小さな吹雪の国の冒険 (英国短篇小説の愉しみ 2)」感想

小さな吹雪の国の冒険 (英国短篇小説の愉しみ)

小さな吹雪の国の冒険 (英国短篇小説の愉しみ)

  • 「小さな吹雪の国の冒険」F・アンスティー
  • 「パール・ボタンはどんなふうにさらわれたか」キャサリン・マンスフィールド
  • 「怒りの歩道―悪夢」G・K・チェスタトン
  • 「アセム―東方の物語」O・ゴールドスミス
  • 「ピム氏と聖なるパン」T・F・ポウイス
  • 「決して」H・E・ベイツ
  • 「神の眼」ロレンス・ハウスマン
  • 「悪魔法王」R・ガーネット
  • 「輝く顔の人」ジョーゼフ・ダウスン
  • 「皇子の見た幻」ジョーゼフ・アディスン
  • 「羊飼いとその恋人」エリザベス・グージ
  • 「プロメテウスを発見せること」マックス・ビアボーム
  • 「聖エウダエモンとオレンジの樹」ヴァーノン・リー

「ファンタジーの薫りを楽しんでください」と紹介文にあるものの、宗教的な話が多かったです。私自身の宗教的素養の無さのせいで、その類の話は楽しみづらかったですね。

印象に残ったのは、マンスフィールドの「パール・ボタンはどんなふうにさらわれたか」。以前に読んだ「少女」という短編もそうだったけど、少女視点の心理描写が素晴らしい。

チェスタトンの「怒りの歩道」は、いかにもなショートショート。なんか星新一を思い出した。

「羊飼いとその恋人」も良かった。人の幸せはそれぞれだ。