「小学生までに読んでおきたい文学 6 すごい話」感想
- 作者: 松田哲夫
- 出版社/メーカー: あすなろ書房
- 発売日: 2013/10/29
- メディア: 単行本
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- 「ねずみと小鳥とソーセージ」グリム
- 「ある夜」広津和郎
- 「冬を越したハチドリ」サローヤン
- 「宅妖/小官人」蒲松齢
- 「ちんちん小袴」小泉八雲
- 「小鬼のコレクション」ブラックウッド
- 「夢応の鯉魚」上田秋成
- 「杜子春」芥川龍之介
- 「追放者」E・ハミルトン
- 「ヴァルドマル氏の病症の真相」ポー
- 「蛇精」岡本綺堂
- 「お月さまと馬賊」小熊秀雄
- 「山彦」マーク・トウェイン
- 「かけ」チェーホフ
- 「岩」E・M・フォースター
- 「コロンブレ」ブッツァーティ
テーマが「すごい話」ということで、幻想小説的な話も多く面白く読めました。この「小学生までに~」シリーズ全6巻を読んでみて、やっぱり私にとって文学は難しいということを改めて思いましたね。どうも「幻想」的な話でないと受け付けない。ただの偏ったジャンル好きなのかもしれません。
「夢応の鯉魚」は「雨月物語」から。なんとなく難しそうというイメージで読み始めたら、そんなことは一切なく楽しめました。ユーモラスな短編で面白い。
「追放者」は絶妙なSFショートショート。私自身の読書量が少ないせいか、この手のオチで普通に衝撃を受けます。
ポーの「ヴァルドマル氏の病症の真相」は凄かった。ポーの作品は何作か読んだけど、なんか他のホラーとは違った独特な怖さなんですよね。すごい癖になります。
「蛇精」は、民間伝承的な大蛇退治の話。こういうの大好きだー。ストーリー展開のテンポも速くて、ハラハラドキドキ。
チェーホフの「かけ」は文学よりな作品だけど、ちょっと狂気じみたところもあって面白かった。
「コロンブレ」も幻想的で印象的な作品。ブッツァーティはシリーズ3巻の「なにかが起こった」も好きでしたし、お気に入りの作家になるかもしれません。奇妙な味が自分の感性と一致するんですよね!