「ミリーのすてきなぼうし」感想
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- 作者: きたむらさとし
- 出版社/メーカー: BL出版
- 発売日: 2009/06/01
- メディア: ハードカバー
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小学2年生の教科書(光村図書)にも載っている絵本。教科書では一部の絵が省略されているので、改めて絵本で読みました。
とにかくイマジネーションにあふれた絵の、なんと楽しいことか。教科書でカットされている部分の絵も素晴らしく、これはぜひ絵本でも読んで欲しい! やはり見開きいっぱいに広がる絵は迫力があります。
なお、最初の一文が、絵本では「がっこうのかえり」となっているところ、教科書では「さんぽのとちゅう」と変更されています。学校帰りに帽子屋に寄り道をする部分が不適切だったのですかね(笑)。
本当に大好きな一冊です。傑作。
「だれも知らない小さな国 新イラスト版 コロボックル物語 1」感想
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新イラスト版 コロボックル物語1 だれも知らない小さな国 (児童文学創作シリーズ)
- 作者: 佐藤さとる,村上勉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/10/28
- メディア: 単行本
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1959年作。コロボックルという名前はもちろん知っていたものの、初読み。勝手に全編ファンタジーな作品だと思い込んでいたら、現実世界と地続きなストーリーで、しかも大人が主人公でした(回想から始まる)。
自然と人間を善悪の対立にするのではなく、共生の方向へと進むのが好印象。現実社会のリアルな手順も踏んでいて、60年前の作品ながら、現在でもずっと読み継がれているのも納得の作品でした。
【光村図書 小学校教科書 国語 6年 紹介図書 平成27年度】
「バーナード嬢曰く。 第4巻」感想
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- 作者: 施川ユウキ
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2018/07/27
- メディア: コミック
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読書家あるあるマンガの第4巻。
長谷川さんがイイ味を出してきました。キャラの関係性も描かれていて、個性もさらに際立った感があります。
本書の性質上、読めば読みたくなる本が増えるわけですが、今回はまだ読んだことのない安部公房が気になりました。第1巻から多く紹介され続けているSFも読みたいんだけど、なかなか手が回らないなあ。
「文庫版 魍魎の匣」感想
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- 作者: 京極夏彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/09/08
- メディア: 文庫
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ノベルスを新刊で読んで以来、約20年ぶりの再読。
犯人までは覚えていなかったけれど、作品根幹の驚異の真相だけは忘れるはずもなく、鮮明に覚えていました。このトンデモな話を成り立たせるだけの、語り口やストーリー運びがとんでもない。
京極堂の蘊蓄も物語に絡んでいるので、長いけれども無駄な長さではなく、面白さで時間を忘れてしまいます。ちょっと江戸川乱歩っぽいところもあって、好みの傑作。
【本格ミステリ・クロニクル 300】読了37作目 1995年作
【新版 東西ミステリーベスト100 国内編】読了23作目 9位
【長門有希の100冊】読了9作目
【このミステリーがすごい!】1996年版 4位
「聖月夜」感想
[読書] 「聖月夜」感想
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- 作者: 長野まゆみ
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1994/11
- メディア: 文庫
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1991-92年作。短編4編を収録。
「クリスマスの朝に」は、著者にしては珍しく9歳の少女が主人公。海外の児童文学っぽい雰囲気に加えて、最後のちょっと意外な終わり方も好きですね。
「少年アリス 3月うさぎのお茶会へ行く」は、蜜蜂や耳丸なんて名前が出てきて、ファンには嬉しいところ。
どの短編も児童小説っぽい感じで、気楽に長野まゆみさんの鉱質な世界へと浸れます。著者の子供時代の思い出を綴ったあとがきも楽しい。
“文学少女”と月花を孕く水妖
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- 作者: 野村美月,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2007/12/25
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シリーズ第6作は特別編。モチーフは泉鏡花の『夜叉ヶ池』(ほかに『草迷宮』『外科室』)。
相変わらず壮絶・凄惨なストーリーです(もう慣れた 笑)。このシリーズ、人は死ぬし、男女関係ドロドロだし、表紙の可憐なイラストからは想像できません!
最後に遠子の文学解釈によって、事件の真相に新たな視点が浮かび上がってくるのは、ミステリで言う探偵の解決(あるいは多重解決)に近い楽しみがありますね。
さて、次巻はいよいよ本編最終巻ですかー。
「クローディアの秘密」感想
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- 作者: E.L.カニグズバーグ,E.L. Konigsburg,松永ふみ子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/06/16
- メディア: 単行本
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原著は1967年刊。
12歳手前の少女と9歳の弟による家出の物語。いわゆるジュブナイル(ヤングアダルト)では王道の「ゆきてかえりし物語」要素もあるのかな。そして、秘密の共有。秘密には大人も絡みます。
クローディアの成長(変わりたい)願望が、メトロポリタン美術館!を舞台にユーモアを交えながら描かれていて、当時のアメリカ文化を知ることができるのも楽しい。
ちなみに、みんなのうた「メトロポリタン美術館」のモチーフは本書らしい。良作!