「黄昏の囁き」感想
- 作者: 綾辻行人
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/05/15
- メディア: 文庫
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本書は、これまでの囁きシリーズより速いスピードで読んでしまいました。1.5倍くらいの速さで読んだのではなかろうか。それだけ、作中の展開がスリリングだったのかもしれません。推理色よりもサスペンス色が、より強いのです。
やっぱり「囁きシリーズ」好きです。後味悪いし読後にスッキリしない感もあるしで、好き嫌い分かれそうですが、自分は好みなんですね。怖いというホラーではなくて、何か全体にモヤがかかっているような、そんな雰囲気が好きなんです。
さて、本書の献辞にある「To Hirokosan」は谷山浩子さんのことですね。作中に出てくる犬の名前「パピー」は、谷山浩子の楽曲タイトルから。そう言えば、綾辻さんと谷山さんで合作をという話もあったらしい(谷山浩子「悲しみの時計少女」あとがきより)。両者のファンとしては、ぜひ今からでも実現して欲しい!
あと、作中に出てくるネパールの人と日本人の容姿が似ているといったような逸話も、谷山さんが語っていたような記憶があるんだよなあ。谷山さんはネパールで野外コンサートを開いている(1994年)ぐらい、思い入れのある地らしいですし。自分の記憶もあやふやなんですが……
この時期の綾辻作品の感想を書くと、どうしても谷山浩子ネタになってしまいますね(笑)。