「新版 ブラウン神父の童心」感想
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- 作者: G・K・チェスタトン,中村保男
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2017/01/12
- メディア: 文庫
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原著1911年刊。本文庫は1982年初版の改版で、新訳ではありません。
改行が少なく文字がびっしりで、一文も長くまどろっこしい。最初は読むのに難儀するも、読み慣れてくると病みつきになってくるような文章です。ゆっくりと噛みしめて味わうべし。
大胆なトリック・奇抜な発想で、数多くの本格ミステリ作家やファンが名作として挙げるのも納得の短編集です。重厚感がある一方で、キャラクター小説としても読めるような楽しさもあります。
『綾辻行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキー 3』にも収録の「秘密の庭」にまたもや驚かされ、「折れた剣」のストーリー展開に引き込まれる。「見えない男」の心理トリックももちろん、新興宗教が絡んだ「アポロの眼」も好きかなあ。どの短編も必読の大傑作です。
【有栖が語るミステリ100】読了35作目
【新版 東西ミステリーベスト100 海外編】読了19作目 8位
【旧版 東西ミステリーベスト100 海外編】読了20作目 24位
【本格力 本棚探偵のミステリ・ブックガイド】読了17作目
【長門有希の100冊】読了12作目