「二年間の休暇」感想
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- 作者: ジュール・ヴェルヌ,私市保彦
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2012/02/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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原著1888年作。ヴェルヌを初読み。
『十五少年漂流記』の邦題で知られていますが、こちらは原題に即したタイトルでの完訳版。上下巻合わせて約700ページ(42字×16行・全30章)なので、かなりの長編です。
よく読まれている新潮文庫版『十五少年漂流記』は285ページのようで、ダイジェスト版の訳なのでしょう。本書は挿絵もすべて掲載されているとのことで、こちらを選択しました。
子供たちにとっての大人は希望であり、絶望でもあり――その両面が描かれているのが素晴らしい。
フランスの子とイギリスの子の対立もあり、アメリカの子がバランスを取っていく様も面白いです(著者はフランス人)。
さすがに今となっては時代遅れの価値観などが多少あれど、エンターテインメント性に富んでぐいぐいと読ませながら、人間関係や心理を考えさせられる傑作でした。
【光村図書 小学校教科書 国語 6年 紹介図書 平成27年度】