「完全版 最後のユニコーン」感想

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完全版 最後のユニコーン

完全版 最後のユニコーン

1968年作。最後の一頭になってしまったユニコーンが、魔術師らとともに旅をする物語。

ファンタジーで語られることの多いテーマ「時間」――命に限りある人間とユニコーンとの対比が、全体的に陰鬱な印象をもたらしています。詩情にあふれる台詞や描写が多く、一つ一つを噛みしめて味わう奥深さ。

魔術師・シュメンドリックの存在が絶妙で、猫の登場も効いています。

本書(完全版)に併載されている後日談の中編も、少女を主人公にグリフィンとの戦いを描いた好編。

やや難解ですが、美麗な世界に浸るだけでも心地良い傑作です。

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