「遠まわりする雛」感想

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遠まわりする雛 (角川文庫)

遠まわりする雛 (角川文庫)

再読。古典部シリーズ第4作は短編集。

著者あとがきで述べられている、ケメルマン『九マイルは遠すぎる』・フットレル『十三号独房の問題』を事前に読んでおいたのは正解。より楽しむことができました。

「手作りチョコレート事件」のタイトルはバークリー『毒入りチョコレート事件』。そして、「やるべきことなら手短に」で出てくる「女郎蜘蛛の会」はアシモフ黒後家蜘蛛の会』。著者が挟み込むミステリ小ネタにニヤニヤ。

お気に入りは「あきましておめでとう」。そして、最後の2編「手作り~」「遠まわりする雛」は、古典部メンバーの人間関係に変化が見られて、青春ミステリーのほろ苦さが味わえます。

それぞれのキャラクターの心情が描かれている本巻を読んで、アニメ版も気になってきました。