「御手洗潔の挨拶」感想

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御手洗潔の挨拶 (講談社文庫)

御手洗潔の挨拶 (講談社文庫)

約20年振りの再読。

どの短編も、読んでいるうちにトリックや趣向を思い出しました。大胆な発想で、印象に残る作品が多いのだと思います。

『疾走する使者』が島田荘司らしくて好きな一作。やっぱり、こうでなくちゃ。大胆・奇抜な発想を筆力で押し切ってしまう。御手洗さんもキャラが立ってます。

『ギリシャの犬』は暗号もので、単純ながらもハッとさせてくれます。

どれも「らしさ」ある短編ですが、いちばん「らしい」のは作者による巻末あとがき『新・御手洗潔の志』でしょうか。そこで書かれていることは、巻頭作の『数字錠』によく表れています。

【本格ミステリ・クロニクル 300】読了30作目 1987年作