「ビブリア古書堂の事件手帖 2」感想

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ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)

ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)

ミステリーとしての仕掛けや探偵役(栞子)・ワトソン役(五浦)の行動が、古書をめぐるストーリーや登場人物の心理描写と上手く絡み合っています。サクサクと読めてしまいますが、よく練られた物語だと感じました。

事件を通して栞子さんの内面や家族関係が徐々に明らかになっていく進行に、ページをめくる(電子書籍で読んだけど)手が止まりません。

作中にある、司馬遼太郎の推理小説に対する嫌悪感は、ミステリー好きとしては思わず苦笑いでした。歴史小説は全く読んでいないジャンルので、いつかは司馬遼太郎作も読んでみたい。

もっとミステリーとして評価されても良い作だと思うけど、発刊当時はライトノベルという括りで無視されたのかなあ。それとも、自分のミステリーの読みが甘いのか……。2巻(短編)と4巻は日本推理作家協会賞候補にノミネートされているけど、定番のミステリーランキングでは目立たないですね。