「夜間飛行 Moon sherbet」感想

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夜間飛行 (河出文庫―文芸コレクション)

夜間飛行 (河出文庫―文芸コレクション)

これは素晴らしくファンタスティックな世界。重々しさや湿り気はなく、タイトルのように「夜=夢=ファンタジー」な世界を旅する物語。

マザー・グースの挿入があって、ちょっとアリス的な世界も思い浮かべました。謎の老人を追ったり、謎の食事があったり。

この文庫版では自作解説のようなあとがきがあり、フランスの核実験(1995年当時)に絡み、辛辣に語られています。

昔入会していたファンクラブ(三月うさぎのお茶会)の会報でも、長野さんのエッセイは結構キリリとしていて、文章が「強い」んですよ。小説とのギャップがあって、面白く読んでいた記憶がありますね。