「プラネタリウムのあとで」感想

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プラネタリウムのあとで (講談社文庫)

プラネタリウムのあとで (講談社文庫)

著者初読み。石を生んだり、膨張したり、脂肪を吸う吸脂鬼が現れたり、脱皮したり――そんなファンタジーな表現で、少年少女の痛々しい心情を鋭く描き出す短編集。

いちばん印象に残った『地球少女』は、いわゆるセカイ系における「少女とセカイ」の関係が、くるっと反転されています。これは面白い。

『好き。とは違う、好き』は、思春期のピュアな心情を描いていると思いきや、ラストで汚してきます。その辛辣さが好いのです。

昔読んでいた、桜庭一樹さんの一連の著作の読後感に通ずるものがありました。他の著作も読んでみたいですね。

【金原瑞人 ふしぎ文学マスターが薦める100冊 https://goo.gl/6TMs7H 】読了27作目