「いつまでも、鰐」感想

年老いたワニの孤独と愛情が描かれている絵本。通常の絵本とは異なり、絵本テクストとは別に、物語のテクストも掲載されています（原書の構成による）。

淡々とした筆致で書かれる「愛するが故に食らう」は、単なる不条理とは違って、妙に心に残ります。

巻末に付されている新聞コラムでの書評（1939年、坂口安吾が書いたものと推測されている）も良かったです。曰く「この童話には言葉でする一行の教訓もない」。

本作が含まれている「ショヴォー氏とルノー君のお話集」も気になるので、いつか読んでみたい。

【金原瑞人ふしぎ文学マスターが薦める100冊 https://goo.gl/6TMs7H 】読了26作目