「魚たちの離宮」感想
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- 作者: 長野まゆみ
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1993/07
- メディア: 文庫
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本作で幻想の場となるのは「池」。前作『夜啼く鳥は夢を見た』では「沼」でした。
盂蘭盆の風習をもとに少年たちの生と死が混濁する中で、大人である謎のピアノ教師が異物として介在しています。
年下でありながら大人と関わっている弥彦と、彼らと距離がつかめない市朗の対比が良いですね。
ホラー風味の幻想譚として、前作とセットになるような作でした。