「十角館の殺人(新装改訂版)」感想
- 作者: 綾辻行人
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/10/16
- メディア: 文庫
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- 作者: 谷山浩子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1989/12
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その解説(新潮文庫版)を書かれていたのが、綾辻行人さんでした。10ページにも及ぶ熱い語り口に魅せられ、本格推理作家という肩書きに、子どもの頃に読んでいた乱歩やホームズを思い出し、綾辻作品を読み始めるようになったのです。
最初に読んだのは「迷路館の殺人」で、次にデビュー作の本書「十角館の殺人」から発刊順に読んでいったと思います。
本作を読むのはたぶん三回目。今から30年ほど前の作品なので、さすがに時代を感じるところはあります。犯人やトリックも覚えていましたし、私の好きな「幻想的」な綾辻行人の作風を本書で味わうことはできませんが、それでも面白く読めました。
著者あとがきによれば、この改訂版にあたり、別物にならぬよう大きな改稿はしていないということなので、未読の方は本書を手に取られるとよいかと思います。旧文庫版の解説も再録されていますし、新たな解説と著者あとがきがあります。
綾辻ミステリの入門作として紹介される定番作ですが、私としてはちょっと薦めにくい気もしますね。私はやっぱり「幻想」好きなんです。「囁きシリーズ」が大好き! 「Another」が大好き!
あと、登場人物のニックネームになっている海外作家の古典作品を、ほとんど読んでいないんですよね。読んだことがあるのは、アガサクリスティの「そして誰もいなくなった」とエラリークイーンの「Xの悲劇」「Yの悲劇」ぐらいですか。古典も読んでいきたい!
それから、綾辻作品は解説やあとがきを読むのが楽しいんです。そもそも私の綾辻体験は先に書いたように「猫森集会」の解説から始まってますから。あの解説は、綾辻作品のベスト3に入れたいぐらいです。
なお、「猫森集会」の解説は↓にも収録されています。
- 作者: 綾辻行人
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/08/01
- メディア: 単行本
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最近になって読書趣味を再開し原点に戻ろうという意識もあって、また綾辻作品を順に読もうと思い立ちました。館シリーズでは「水車館」「時計館」が好きだった記憶があります。あの日の感動を再び体験できるのかと思うと楽しみです。