謎の愛称・ホマキ(堀北真希)は、いつから使われるようになったのか

錦戸亮 ホマキの土佐弁「かわいかった」 デイリースポーツ online 2013-04-25

スマホ9機種 ホマキ、渡辺謙も登場 nikkansports.com 2013-01-22

“ゴルフ界のホマキ”桜井 マンデーから9位発進 スポニチ Sponichi Annex 2012-07-01

堀北真希ガッカリ!雨でレッドカーペットは中止だけど…着物姿の競演にホマキスマイルは健在!! シネマトゥデイ 2010-09-27

前々から芸能ニュースで「ホマキ」と見るたびに、堀北真希さんをホマキって誰が呼んでるんだよ!って思っていました。まあ、使う人もいるにはいますが、あらゆる芸能マスコミがホマキと多用するのに比して、世間はそんなに使ってないでしょ、と。マスコミが多用すれば、世間もそれにつられて使用するのかと思いきや、あまり使われてない謎の愛称「ホマキ」。一体いつからホマキと呼び始めたのか、調べてみました。と言っても、主に2ちゃんねるの過去ログを追うという簡単なものですが……

私がネットでざっと調べた限りで見つかったマスコミのもっとも古い記事は、2005-11-16付の夕刊フジ紙面。この記事は2005-11-28付の夕刊フジBLOGにも転載され、読むことができました。

夕刊フジBLOG - Internet Archive

エンタメ用語辞典「ホマキ」【ほまき】

【サラリーマン実用辞典】

いくらオジサンでも、“ゴマキ”が元モーニング娘。の後藤真希であることくらいはご存知だろう。では、“ホマキ”は? デビュー3年目にして、早くも30本以上もの映画、ドラマに出演経験のある驚異の17歳、堀北真希をご存知か。

中学2年の夏に、その美少女ぶりを聞きつけた現所属事務所社長にスカウトされてデビューのきっかけを掴んだというホマキは、“今、一番忙しい女子高生”とも呼ばれている。(2005.11.16掲載)

そして、同じ産経グループのサンスポが夕刊フジ掲載の8日後(2005-11-24)に使用しています。

“野ブタパワー注入”堀北真希の握手会に1500人 - Internet Archive

“ホマキ”の愛称で人気の女優、堀北真希(17)が23日、来年のカレンダーの発売を記念して都内で握手会を行い、約1500人が詰めかけた

この2005年11月という時期はちょうど日本テレビのドラマ「野ブタ。をプロデュース」(2005-10-15~)で人気が急上昇した頃であり、芸能マスコミで取り上げられることが増えていきます。

現物は確認していませんが、「月刊ザテレビジョン 2006年2月号(12/23-1/31 2005年12月発売号)」の別冊付録「好きうた」の「全国一斉エンタメIQ検定」では堀北真希の愛称クイズがあり、正解が「ホマキ」となっていたそう。また、週刊誌「AERA 2006年2月20日号」(リンク先は目次)において、目次では「堀北真希のしっかり度」となっているものの、記事中では「ホマキ」の記述があるようです。その後も各種マスコミで「ホマキ」が使われていきます。

かつての「Infoseek ハイブリッド検索 プロフィール」に掲載されていた「Infoseekオリジナルプロフィール」では、2005-11-26(Internet Archive)の時点で「ニックネーム:マキマキ」となっていたのが、2006-01-02(Internet Archive)の時点で「ニックネーム:ホマキ マキマキ」となっており、やはり2005年末あたりがマスコミでの「ホマキ」使用のスタート地点とみられます。

では、ホマキという愛称が2005年11月の時点でよく使われていたかというと、そうではありません。2ちゃんねるの過去ログを追うに、ホマキがよく使われていたのはハロプロ掲示板(狼)。これは、後藤真希さんの「ゴマキ」(※ファンは呼ばない)からの連想。しかし、堀北真希関連の各スレッドでは「ホマキ」は定着しておらず、「まきまき」の使用が多いように感じます。愛称については定まってなく、ホマキの呼び名については反感が強くさえありました。

また、個人のブログでもホマキという記述はちらほらあるものの、2005年末頃から芸能マスコミが「ホマキ」と呼び始めたことに対し懐疑的な記事が見受けられます。

Wikipediaで愛称の記述がされたのは2006-09-15版。この時は「愛称は真希ちゃん、まきまき」と、ホマキはなし。ホマキの記述は2007-07-14版で、「愛称は真希ちゃん、まきまき。一時期、後藤真希がゴマキと言うのに倣って、ほまきと言われていた時期もあった」との記述。その後、2008-04-13版では「愛称は、真希ちゃん、まきまきなど。マスコミにはホマキがよく使われる」となっています。

なお、ドラマ「野ブタ。をプロデュース」の共演者である山下智久さんが、当時放送されていた日本テレビの番宣番組「ザ・チャンプ」(毎土 11:40~11:50)で「ホマキ」と呼んでいたことはあるようです(2005-10-15 か 2005-11-19 の放送回)。

また最近では、堀北真希、タンクトップ姿の伊藤英明に“ベタ惚れ”(ORICON STYLE 2010-11-29)に、こんな記述がありました。

また伊藤英明、六平直政ら共演陣は「ホマキの会」を作るなど、堀北にすっかりベタ惚れといった様子。
(省略)
伊藤は、1か月の稽古をともにした堀北の印象を「僕もホマキファンになりました。(省略)
↑これは、堀北真希さん本人の前でのホマキ使用例として貴重なシーン。

一方で、フジテレビ「笑っていいとも!」(2008-10-20)に堀北真希さんがゲスト出演した際には「スポーツ新聞では書かれてもファンからは呼ばれない」といった内容の本人コメントがあったようです。

結局のところ、ごく一部の人たちが使用していたにすぎない「ホマキ」を、2005年11月頃に堀北真希さんの人気が急上昇した時に一部マスコミが「ホマキの愛称で知られる~」のように紹介し、それがマスコミの間で広まっていったというのが、私の考察です。

当初よく使用していた夕刊フジ(ZAKZAK)が最近はホマキと書かなくなっていますが(コラムを除く)、多くの芸能マスコミは未だに「ホマキ」を使いつづけていますので、あまり使われていないのに使われてることになってる不思議な愛称「ホマキ」は、この先も一人歩きを続けていくことになりそうです。

※2013-05-11に旧ブログでアップした記事を再編集したものです