「葉っぱのふしぎ」感想

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2008年刊。

植物の葉っぱにフォーカスしたサイエンス新書。特に専門知識を必要とせず、中学レベルぐらいの知識があれば、教養本として面白く読めると思います。雑学的というよりは科学色の強い本ですね。

諸々の発見をするまでの実験過程の歴史が興味深いです。

【東京書籍 中学校教科書 理科 1年 紹介図書 平成28年度】

「わたしのカラス研究」感想

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わたしのカラス研究 (やさしい科学)

わたしのカラス研究 (やさしい科学)

2006年刊。児童向けですが、大人向け新書と変わらないような内容です。カラスの雑学本といった感じで、さらっと読めます。そして、時折、考えさせられる。

都心は緑が意外と多い。開発で住処を追われたのではなく都会がカラスにとって都合がいいから。言われれば納得も、つい固定観念で考えてしまうのは気を付けないとなあと自戒。

カラスは身近で警戒心が強いので研究が進んでいないというのは、猫でも同じようなことを聞いたことがありますね。

【光村図書 小学校教科書 国語 5年 紹介図書 平成27年度】

「はだか 谷川俊太郎詩集」感想

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はだか―谷川俊太郎詩集

はだか―谷川俊太郎詩集

1988年刊。

いやあ、これは凄い。

全編ひらがなで書かれていて、小学校6年国語の教科書で紹介されている詩集ですけど、大人の心にビシビシと言葉が突き刺さってきます。本当に鮮烈、熾烈、苛烈。読んでいて痛みを伴う。

死、喪失、破壊、悲しみ、痛み、衝動……ふだん直視を避けているものを眼前に突きつけられ、心を大きく揺さぶられます。ある意味、怖い詩集。傑作。

【光村図書 小学校教科書 国語 6年 紹介図書 平成27年度】

「ダフニスとクロエー」感想

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ダフニスとクロエー (岩波文庫 赤 112-1)

ダフニスとクロエー (岩波文庫 赤 112-1)

2世紀後半から3世紀前半の作とされている、古代ギリシアで書かれた物語。

古代ギリシアの作と知って想像していたより、はるかに読みやすかった。文章も簡潔・明瞭だし、物語にも起伏があって飽きません。

山羊・羊飼いである少年少女の牧歌的な恋愛物語で、ギリシア神話の神々が数多く登場してくるのも面白い。

【『“文学少女”と恋する挿話集 1』モチーフ】

「体育館の殺人」感想

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体育館の殺人 (創元推理文庫)

体育館の殺人 (創元推理文庫)

2012年作。著者作を初読み。

ロジカルな作とは知っていたのですが、ちょっとラノベテイストのあるユーモアミステリでもありました。

最初は戸惑うも、作者のノリについていけるようになってからは、十分に楽しめました。米澤穂信古典部みたいなのは読んでいるけど、こういう感じの作はあまり読んでこなかったので、逆に新鮮で面白かったです。

解決手順の見せ方が上手く、スマートに収束していくのが素晴らしい。良作。

「本の小べや 1・2」感想

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ムギと王さま―本の小べや〈1〉 (岩波少年文庫)

ムギと王さま―本の小べや〈1〉 (岩波少年文庫)

天国を出ていく―本の小べや〈2〉 (岩波少年文庫)

天国を出ていく―本の小べや〈2〉 (岩波少年文庫)

原著1955年刊の児童書・短編集(カーネギー賞)。

岩波少年文庫版は『ムギと王さま(本の小べや 1)』『天国を出ていく(本の小べや 2)』の二分冊。

三回繰り返しパターンの構成など、創作昔話といった作も多い。寓意が強く前時代的だと感じる作品もあれば、幻想味のある作品もあります。

1巻よりも2巻のほうが、好きな作品が多いですね。「サン・フェアリー・アン」「しんせつな地主さん」「パニキュス」が、特に印象に残っています。叙情的・幻想的で、なんとも言えない切なくなるような読後感はクセになります。

【『“文学少女”と恋する挿話集 1』モチーフ】

「夏への扉」感想

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夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)

夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)

1956年作。タイトルだけは知っていた超有名SF。

SFファンが傑作と挙げているだけに、ガチガチで難解ではという勝手なイメージを持っていたのですけど、そんなことはなく、SFをほとんど読まない自分でも楽しめるストーリーでした。登場人物も少なく、キャラクターもハッキリしていて読みやすい。

作中の「未来」は2000年。すでに過去になっているので、そのあたりも今読むと面白いですね。

米澤穂信古典部 千反田えるの本棚30冊】読了9作目
長門有希の100冊】読了12作目(世界SF全集12 所収)
【『“文学少女”と恋する挿話集 1』モチーフ】